自分から声をかけられない、みんなの視線や人前で喋ることができない、こんな悩みをかかえてはいませんか?
この連載ではサイレントセールストレーナーの渡瀬 謙氏の著書「内向型の自分を変えたい」と思ったら読む本」から、そんな悩みを抱えて生きる方へ同じく自らの性格に40年以上、悩んできた渡瀬さんが培ってきた内向型人間の「弱み」を「強み」に変えるまでのお話を抜粋してご紹介します。
#14で禁句を口にしたことで起こるまわりの反応についてお話しします。
#1はこちらから
第3章 こうすればストレスのない人づきあいが実現できる 3/5
■ 意外にまわりは受け入れてくれるもの
禁句を言ったときにまわりはどんな反応を示すのか。それが最も気がかりなことだと思います。
いきなり言って驚かれないか?
拒絶反応が起こらないか?
内向型はなにかと心配しがちな性格なので、やらないほうがいい理由を探し始めます。
私が禁句を言ったときの相手の反応は、かなり拍子抜けするものでした。
覚悟を決めて勇気を振り絞って言ったのに、「あっそう、それがどうしたの?」という感じです。
私は聞こえなかったのかと思い、もう一度言いました。
「俺って暗い性格なんだよ」
「そんなこと、とっくにわかってるよ」
相手は笑いながらそう答えました。
きょとんとしている私を見ながら、何をいまさら言っているのかという顔をしていたのです。
気づいてないのは私だけでした。
細心の注意を払いながら自分の本当の性格がばれないようにしてきたつもりが、完全にバレバレだったのです。
隠していたことが筒抜けだったときの気恥ずかしさで、赤面してしまいました。
考えてみれば当たり前のことで、どんなに明るく振舞ってみたところで、しぐさや表情、そして言葉のあちこちに「暗い自分」が出てしまいます。
隠し通して完璧に演じ切るなど、できるはずがなかったのです。
それでも頑張って演じている私を見て、まわりの人たちは合わせてくれていたのでしょう。
私が隠していることに気付かないふりをして、そこに触れないようにしながら付き合ってくれたのです。
今思えば、逆に気をつかわせてしまって申し訳ないことをしていました。
ということはつまり、私が暗い性格であることを知ったうえて付き合ってくれたのですから、今さらそれを口に出したところで何ら変わらないということになります。
すでにまわりの人たちは自分を受け入れてくれていたのですね。
そして、素直に自分のことを話した私に対して、より親しみを持って接してくれるようになったのもうなづけます。自分を誤魔化している人よりも、自分に正直な人のほうが、人間として気持ちよく付き合えますから。
禁句を口にするほうが、まわりからの評価があがる。
この事実をぜひ知っておいてください。

■ 苦手なことは苦手だときちんと伝える
ここで内向型のみなさんにお聞きしたいことがあります。あなたは飲み会が好きですか?
何人かでわいわい騒ぎたいと思いますか?
私はまったく思いません。
このことをいろんなところで書いていると、飲み会に誘われなくなってしまいました。
でもそれはそれでいいのです。
だって、本当に苦手なんですから。
もともとアルコールにも弱くて、ビール半分で顔が真っ赤になります。
のどが渇いているときには、冷えたビールはうまいと思いますが、お代わりしてまで飲みたいとは思いません。
でも昔は飲み会に誘われると断れませんでした。
断るのが恐かったからです。
せっかくの誘いを断ったら嫌われるかもしれない。
明日から仲間外れにされたら困る。
みんなが行くのに自分だけ勝手な行動はできない。
そんな気持ちで参加していました。
そして飲めない酒も無理に飲んでいました。
飲むとすぐに頭が痛くなります。
その場で二日酔い状態になるのです。
もともと盛り上がる会話ができないうえに、身体も苦しくなるので全然楽しくありません。
飲んでも陽気になれないどころか、さらに暗くなってしまうのです。
参加してもいつも早く帰りたいと思っていました。
それが近年では、大きく変わりました。
おかげさまで頻繁に誘われなくなりましたが、それでも年に何度かは定例の飲み会に参加しています。
そして最初からウーロン茶を頼みます。
たまにビールを頼むこともありますが、それでも最初の一杯だけです。
お酒に弱い体質なので、無理に飲んでも気分が悪くなることがわかっています。
だったら最初から「お酒は飲めない」と言っておいたほうがいいと思いました。
実際にウーロン茶で乾杯していていも、いつもと変わらないですし、むしろ頭痛にならない分だけ気持ちよくいられます。まわりにも気を遣わせないで済むのでそうしています。
このように、苦手なことは苦手だと言えるようになったのは、本当の自分を出せるようになってからです。
