辞表用の紙代を経費精算、こんにちは金ノ子みちるです。
私のコラム「金ノ子みちるのその転職ちょっとまった!!」では就職・転職に悩む皆様にちょっと役に立つ情報を発信していくよ。
「給料が上がっても生活が楽にならないのはなぜ?」
― データで見る賃上げと物価高の現実 ―
■ 給料が上がっても生活が変わってない?
「今年の新入社員の初任給は○○万円…」
「物価が上がって生活が苦しくて…」
そんなニュースを目にする機会が増えましたね。
実際、この数年でグッとお給金が上がった人も多いのではないでしょうか。
でも、いざ生活してみると……「あれ? 思ったほど余裕がない」
スーパーで買い物をすれば以前より高い。
外食も値上がり。
電気代や日用品の出費も気になる。
この前まで198円だったようなものが気づけば245円…?
これひとつで349円もするの?
給料は増えたはずなのに、なぜかお金が残らない。
実は、この感覚を理解するための重要な指標があります。
それが「実質賃金」です。
今回は、厚生労働省や総務省のデータも見ながら、給料が上がっても生活が楽にならない理由を考えてみます。
みちるのお給金はどんぐり3つ。
■ 実際に給料は上がっているの?
データを見てみましょう。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2025年の名目賃金(現金給与総額)は前年比2.3%増加しました。
一方、総務省の「消費者物価指数」では、2025年の物価は前年比3.2%上昇しています。
つまり、給料は確かに増えてるんです。
しかし…それ以上のペースで物価も上がっていたのです…!
ここで知っておきたい2つの言葉。
・名目賃金:実際に支払われる給与の金額
・実質賃金:物価の変動を考慮した、給与の購買力
ザックリ言うと給料の金額が増えても、買い物に必要なお金がそれ以上に増えれば生活が豊かになったとは限らないということです。
ちなみに、厚生労働省の2025年の実質賃金は物価の影響を考慮すると前年比1.3%減少しています。
給料が上がったというニュースと生活が楽にならないという実感。
そうです…この2つは必ずしも矛盾はしていないのです。
2025年の賃金増減率(前年比)
※増減の方向と大きさを示す比較図。 棒の長さは増減率の絶対値に比例(4%を100%として表示)。 プラスとマイナスは色で区別しています。
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」をもとに作成
よく考えたらあたし転職しすぎて給料が上がるとか以前の問題だったわ
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査2026年8月分確報」
■ 月給30万円が31万円になっても…
ここでちょっとサンプルをベースに考えてみましょう。
例えば、月給30万円だったみちるちゃんの給料が31万円になったとします。
毎月1万円の昇給です。ウホホ
年間で考えれば12万円。
決して小さな金額ではありません。
しかし、同じ時期に生活費も増えていたらどうでしょうか…?
食費が月3,000円増える。
光熱費が2,000円増える。
日用品や交通費などで3,000円増える。
…これだけで毎月8,000円の支出増加です。
額面給与は1万円増えていても支出の増加がその大部分を占めてしまいます。
もちろん、実際の手取り額は税金や社会保険料などによっても変わるため、額面の昇給分がそのまま使えるお金になるわけではありません。
大切なのは給与の増加額だけでなく生活に必要なお金がどれくらい増えたか、ということ。
昇給したのに余裕がないという感覚には、こうした背景もあるのです。
| 項目 | 昇給前 | 昇給後 |
|---|---|---|
| 額面月給 | 300,000円 | 310,000円 |
| 食費 | 40,000円 | 43,000円 |
| 光熱費 | 15,000円 | 17,000円 |
| 日用品・交通費等 | 20,000円 | 23,000円 |
| 生活費合計 | 75,000円 | 83,000円 |
※架空の家計例です。税金・社会保険料の変化やここに記載のない生活費は考慮していません。
ま、月給30万もねえからあたしにはピンとこないぜ
どんぐり増やせー!
■ ただし、最近は少し状況が変わってきている
ここまで読むと、「結局、給料は物価に追いつかないのか」と思うかもしれません…。
ちょっとポジティブな話もしますね。
ずっと同じ状況が続いているわけではありません。
厚生労働省が2026年10月に公表した2026年8月分の統計では、名目賃金は前年同月比3.9%増加しました。
さらに、物価の影響を考慮した実質賃金も1.6%増加しています。
これは、2025年の年間統計とは異なる動きです。
※2025年の年間データと2026年8月の単月データは集計期間が異なるため、単純に同じ条件で比較できるわけではありません。
また、全国平均の実質賃金が改善していてもすべての人の生活が同じように改善するとは限りません。
給料がどれだけ上がったかも、普段どんなものにお金を使うかも、人それぞれだからです。
現にみちるの手取りは増えてません。
統計上の改善と、一人ひとりの生活実感には違いがある。
ここはしっかり覚えておきましょう…テストには出ません。
ニュースとあたしの実生活には大きな乖離があるぜ。
まとめ
給料が上がっても
生活は楽にならない
だが諦めるには早いぞ
いかがだったでしょうか。
給料が上がっても生活が楽にならない。
その理由のひとつは、給与の上昇以上に物価が上がることです。
これから昇給や転職を考えるなら、「給料はいくら増えるのか」だけでなく、「そのお金でどんな生活ができるのか」。
そんな視点も持ってみてはいかがでしょうか。
ではまた次回お会いしましょう!
金ノ子みちるでした
◆ 出典
厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」(2026年2月25日公表)
総務省統計局「消費者物価指数 全国 2025年平均」(2026年1月23日公表)
厚生労働省「毎月勤労統計調査 2026年8月分結果確報」(2026年10月23日公表)
※2025年の実質賃金は「持家の帰属家賃を除く総合」の消費者物価指数による数値。
2026年8月の実質賃金も同じ指標を使用。