自分から声をかけられない、みんなの視線や人前で喋ることができない、こんな悩みをかかえてはいませんか?
この連載ではサイレントセールストレーナーの渡瀬 謙氏の著書「内向型の自分を変えたい」と思ったら読む本」から、そんな悩みを抱えて生きる方へ同じく自らの性格に40年以上、悩んできた渡瀬さんが培ってきた内向型人間の「弱み」を「強み」に変えるまでのお話を抜粋してご紹介します。
#13ではあえて禁句を口にすることについてお話しします。
#1はこちらから
第3章 こうすればストレスのない人づきあいが実現できる 2/5
■ あえて禁句を口にする
まだ飛び込み方を知らなかった頃の私には、たくさんの禁句がありました。
「内向型」「おとなしい」「無口」「口下手」「あがり症」「赤面症」「暗い」「神経質」「心配性」「ネガティブ」「消極的」「陰気」「面白くない」「沈黙」「無表情」「何を考えているのかわからない」「乗りが悪い」「しらける」「緊張」などです。
自分からはこれらの言葉を絶対に発しませんでした。自分のことを示唆するようなセリフや貶めてしまうであろう単語はすべて封印していたのです。
そしてまわりの人がこれらの言葉を私に対して使ったとき、おそらくですが私はとてもイヤそうな顔をしていたのだと思います。
別に悪気があって使ったのではないにしても、私の反応を見て、「ああ、こういうことを渡瀬に言うとイヤがるんだな、だったら言わないでおこう」と思ったに違いありません。
私と会話するときにも、きっと気を使っていたのでしょう。
いつしか、私との会話には、それらの禁句が出て来ないようになりました。
これって良いことなのでしょうか? 人と会話をする上で、言ってはいけない言葉に気を使いながら話をする状態が、健全だとは思えません。何よりも窮屈です。
結果として、会話がぎこちなくなり、そのうちに会話が無くなり、さらには、私と話をすることさえ避けるようになるという流れが見えるようです。
そしてより一層、私は孤独になり無口になって、声をかけにくい存在になっていきました。
そうです、もとを正せば禁句の存在が、コミュニケーションを阻害していたのです。
だとしたら、禁句をやめればいい。
そしてそれこそが、本当の自分を出すことになるのです。
ちなみに私の本は禁句のオンパレードでした。書いているときもかなりの抵抗があったのですが、思い切ってすべてを出してしまいました。その結果はすでにお話しした通りです。
まあ、「禁句」という文字だけを見ると、言ってはいけない言葉のように感じてしまいがちですが、それは自分で勝手に決め込んでいるだけのこと。単なる性格や特徴を表現するための、ひとつの言葉に過ぎません。

■ 言えなかった一言が、人間関係を軽くする
なぜ自分の性格を知らせるときに禁句を口にしたほうがいいのか。
それは、わかりやすいからです。
「あの~、私は、口下手というか、どうも話をするのが苦手でして……その、何というか、口が重いとでも言いましょうか、とにかく口数が少なくて……」
なんだかまどろっこしいですよね。
それよりも、「私は無口です」のほうがわかりやすいでしょう。
自分の性格を象徴する言葉なので、意味もストレートに伝わります。
なによりも、あれこれとたくさんしゃべる必要がありません。
「私は、人前に出るとすぐにあがってしまうんです」
「緊張するので、あまり注目しないでください」
「何時間でもしゃべらないでいられます」
このように、自分のことを禁句(単なる特徴)を入れて伝えてみます。
これまで避けていた言葉を自分で言い出したあなたを見て、相手も最初は驚くかもしれません。
でもすぐに理解してくれます。もう禁句ではなくなったということを。
言葉に気を遣わなくてもよくなったことが伝わって、安心してくれるでしょう。
ぜひ言葉を解放してあげてください。
案外スッキリしている自分に気付きますよ。
