自分から声をかけられない、みんなの視線や人前で喋ることができない、こんな悩みをかかえてはいませんか?
この連載ではサイレントセールストレーナーの渡瀬 謙氏の著書「内向型の自分を変えたい」と思ったら読む本」から、そんな悩みを抱えて生きる方へ同じく自らの性格に40年以上、悩んできた渡瀬さんが培ってきた内向型人間の「弱み」を「強み」に変えるまでのお話を抜粋してご紹介します。
#3では人生を変えるために必ずしも性格まで変える必要はないというお話しです。
#1はこちらから
なぜ、超内向型の私がストレスだらけの日々から解放されたのか? 3/3
■ 自分を変えようとする努力が、いちばんのストレスだった
その本を出すまでの私は、「自分を変えたい」という気持ちを抱えてずっと生きてきました。うまくしゃべるために話し方教室にも通いました。そもそも営業職を選んだのも、明るく社交的な人間になりたいと思ったからです。その意味では、物心ついてから大人になるまで、自分を変えることばかりを意識していたように思えます。
内向型の性格の人で、自分の性格が大好きだという人間に会ったことはありません。むしろ多くの人が「自分の性格が大嫌い」と思っているでしょう。私も43年間そう思っていました。

しかし、今では違います。これは別にカッコつけて言っているわけでもなく、本心から自分の内向型の性格が好きになっています。内向型に生まれて来て良かったとさえ思っているのです。
すると、今まで苦手だった大勢での飲み会にも、普通に参加できるようになりました。人付き合いで以前のように思い悩むことも無くなったのです。仕事での自分の立ち位置も決まるので、いちいち気に病むこともありません。かつての私にとっては、夢のような生活を現実として得ることができたのです。
今では、自分の性格を変える努力を一切していません。上手に話せるようになるための努力や、人前であがらないようになるためのトレーニング、そして明るい性格に変えるための試練もすべてやめました。
では、私はしゃべりがうまくなったのかというと、答えはノーです。
いまでもあがり症ですし、ひとりでいることが好きで、性格も地味で暗いままです。その意味では、昔と何ら変わりません。
■ 自分は変えられないけど、ものの捉え方・考え方は変えられる
ただひとつ変わったのは、内向型という性格の捉え方です。かつての私は、「内向型=悪」だと思っていました。
悪いところは直す必要がある。だから直すための努力をする。でもなかなか努力が実らない。自分はダメなヤツなんだと落ち込む。
その繰り返しが私の人生の多くを占めていました。
ここはとても重要な部分なので後でもじっくりと解説しますが、「内向型=単なる個性」とすることで、自分の性格に対する考え方が180度変わるのです。もちろんすぐに考え方を変えろなどと乱暴なことは言いません。
私だって40年以上は内向型の自分の性格は悪いと思っていましたから。
ただ、そのせいで、私は多くの時間を「性格を変えること」に費やしてしまったのも事実です。
人付き合いがうまくいかないのは自分のこのやっかいな性格のせいだ、だから性格を変えれば人付き合いがラクになるはず。そう信じながら自分に無理をさせてストレスをため込む暮らしをしてきたのです。
いま思えば、なんてもったいない時間だったのか。
この本を書こうと思ったのは、かつての私のように「自分の性格を変えるための時間」に振り回されている人に次のことを伝えたかったからです。
- 人間関係の悩みは解消できるということ
- 仕事へのストレスは消せるということ
- そのためには必ずしも性格を変える必要はないんだということ
- 考え方を変えるだけで解決できるのだということ
- 結果として、人生が好転するということ
いかがでしょう。こんなことが実現できるとしたら、素晴らしいと思いませんか。
これは夢物語ではありません。すべて事実です。
