【連載コラム】内向型の自分を変えたいあなたへ #24

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自分から声をかけられない、みんなの視線や人前で喋ることができない、こんな悩みをかかえてはいませんか?

この連載ではサイレントセールストレーナーの渡瀬 謙氏の著書「内向型の自分を変えたい」と思ったら読む本」から、そんな悩みを抱えて生きる方へ同じく自らの性格に40年以上、悩んできた渡瀬さんが培ってきた内向型人間の「弱み」を「強み」に変えるまでのお話を抜粋してご紹介します。

#24では本当に向いている仕事の見つけ方についてのお話になります。
#1はこちらから

第5章 仕事はストレスを減らすことを重視すればいい 4/5

小学3年生の頃を思い出してみよう

内向型にとって、ストレスゼロの状態というのは、あまり経験がないはずです。
とくに社会人になってからは皆無だという人も多いでしょう。
ところが私たちは、すでにストレスゼロの体験をしていたのをご存知でしょうか。

それが小学3年生です。
これは私がセミナーでよく使うワークなのですが、ちょっとここでやってみましょう。

長く集団生活や社会人を続けていると、それにうまく合わせようとする力が働きます。
以前はおとなしかったのに、大人になったら明るくなったという人もいます。
反対に、子供の頃は活発だったのに、大きくなるにつれて物静かになった人もいたりします。
人によっては新しい環境にすぐに順応できたり、私のようにまったく順応できずにストレスを抱えたりすることもあります。

本当の自分はどれなのか、どの性格が自分らしいものなのか。
実際にわからなくなっている人も見かけます。

そんなときに、私はひとつの基準を設けています。
小学校3年生のときに、「好きだったもの」と「嫌いだったもの」をあげてみるのです。

一般に、3年生ぐらいのときというのは、自分とまわりの人との違いに気付き始めるときです。
当然個人差はありますが、自我が目覚めて他人を意識する時期です。
それに加えて、まだ将来の職業についてはそれほどリアルに考えていない年齢でもあります。
これがもっと高学年になってくると、好きだけど職業にするには難しいなどと雑念が入ってきてしまうのです。

つまり、3年生の頃の「好き」とか「嫌い」という気持ちは、その人の純粋な感情に近いものだと言えます。
言い換えれば、持って生まれた性格が一番現れやすい部分なのです。

ちなみに私の場合は、好きなことは、「一人でいること」「自然のなかで遊ぶこと」「虫取り」など。
嫌いなことは「大勢でなにかやること」「目立つこと」「強制されること」などでした。
当時、好きなことをやっていたときは、おそらくストレスはゼロだったでしょう。

これを現在の仕事や生活に照らしてみると、みごとにはまるのです。
私のこれまでの職歴は、嫌いなことをできるだけ避けてきましたし、今の生活は好きなことに恐ろしいくらいに近くなっています。
もし、自分の本当の性格がよくわからないのなら、ひとつの参考にしてみてもいいでしょう。

何十年も続けられることを基準にする

さらに、「得意」なことについても、同じことが言えます。
内向型などの自分に自信がない人は、得意なことなどないと思っていることが多いです。私もそうでした。

そこで、小学校3年生の頃に戻ってみて、誰かに褒められたことや、認められてうれしかったことはなかったかを思い出してみてください。
そこに得意なジャンルが潜んでいたりします。

私の場合は、作文でほめられた記憶がありました。
で、いま何をやっているかというと、本を書く仕事をしています。
もちろん、子供の頃にちょっと褒められたぐらいで才能があるかどうかなどは判断できないでしょう。
でも人に褒められたことや、うれしかったということは、その行為に関してはストレスがないと言えます。
それを仕事にすることは、理に適っていると思うのです。

人間の才能や特技などというのは、あらかじめ備わっている部分はほんの少しだけで、その後にストレスなく(もっというと楽しく)続けていくことで発揮されるものです。
私も文章を書くことを続けることができました。
そこにはそれほどストレスがかかっていなかったからです。
その結果、25冊ものを本が書けたと思っています。

私が考える理想の仕事というのは、何年も何十年もずっと続けられることです。
そのためには、ストレスがかからないことが不可欠です。
ストレスを抱えたままで長く仕事をすると、心身のどこかに支障が出たりしますからね。
それで身体を壊したり、精神を病んだり、仕事を辞めることになったりしてはつまらないです。

自分には何が向いているのか、自分は何をすべきなのか。
それを考えるためのひとつのヒントにしてみてください。

集中したときの内向型はすごい!

よくテニスなどをテレビで観ていると、「ゾーンに入っている」という言葉を耳にします。
意識が集中して神がかったプレイができてしまう状態です。
これはスポーツの世界だけの話ではありません。

じつは私もたまにゾーンに入ることがあります。
本などを書くときには、原稿を一度レイアウトしてプリントしてから内容を精査する作業があります。
ゲラチェックというもので、誤字脱字はもちろんのこと、内容に間違いはないかとか表現は正しいかなどの確認をして、修正していくものです。

このとき、ものすごく集中力が高まっているときがあるのです。
そんなときは、脳がフル回転して素早く処理をしているのがわかります。
当然、作業もはかどります。
このような状態をいつでも作れたらいいのですが、そううまくはいきません。
普段はすぐに気が散ってしまうことが多いです。

この集中力に関して、内向型はすごいものを持っていると思っています。
もともと神経質だったり、他人の意見が気になったりと、センサーが敏感に働くのも内向型の特徴です。
その際に余計な雑音も律儀に聞き入れてしまうので、大勢の人の話を聞くと脳の処理がオーバーヒートしてしまい、異常に疲れてしまうのです。
裏を返せば、子供の頃から脳を鍛えてきたとも言えるでしょう。内向型の処理速度は、自分で思っているよりもはるかに優秀です。

ところが、私もずっとそうでしたが、内向型の性格を持っていると、どうしても自分を低く見がちです。
他人よりも劣る部分にばかり意識が向いて、劣等感を持ちます。
それらをなんとか人並みにすることに全力を挙げてしまうのも、すでにお話しした通りです。

これまでも頑張ってきているのです。自分の欠点を克服するために、日々努力をしています。
ある意味でそこに集中しているのです。

👉 次回(#25)第5章最後のお話「スペシャリストのすすめ」になります。

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