No.013 事実、話がうまいだけの人は仕事ができない

今日もネットカフェからこんにちは。
コミュ力ゼロ美です。

皆さんは自分が話すとき用に面白い話のストックって準備していますか？
私はですね、3つほどストックがあるのですが使用したことはありません。
その話を出すまでの過程が過酷すぎるのです。

前回の「No.012 会話のうまい下手はこうして見分ける」では話と会話の違いについてのお話が出てきました。
話が上手くても相手の気持ちを汲めないと上手い会話にはならないという教訓を学びました。

今回は話が上手い「だけ」の人はどんな結果になるのか？
渡瀬さんのお話から学びたいと思います。
もしよかったら参考にしてくださいね。

渡瀬 謙

事実、話がうまいだけの人は仕事ができない

渡瀬 謙著 「コミュ力ゼロからの「新社会人」入門」より

しゃべりに自信がある人ほど勘違いしやすい

　あなたのまわりにも、しゃべり好きの人が何人かはいるでしょう。まわりからも、「君はおしゃべりだから人と接する仕事が向いてるよ」などと言われて、自分でもその気になっているタイプ。でもそこに落とし穴が潜んでいることもあるのです。

　私がかつていたリクルートという会社は、明るく元気な人ばかりでした。新入社員も同じです。私の部署に配属になった新人のＮ君は、とりわけしゃべりが上手でいつもまわりを笑わせていました。まさに自他ともに認める営業マンらしい人物です。

そんな彼ですが、数か月経っても営業成績がゼロでした。同期のなかでも一番売ってくるだろうと思われていたＮ君が断トツのビリ。「なんで売れないんだろう」とまわりも当人も首をかしげていました。
　すると、彼はだんだん暗く思い詰めるようになってきました。笑顔も無くなって、みんなを笑わせる余裕すら消えてしまったのです。そしてとうとう会社を辞めてしまいました。

　入社した頃はみんなに期待されていましたし、当人も自信があったと思います。その期待と現実のギャップも大きかったのでしょう。
　当時の私はまだ営業を教えることもできなかったので、黙って彼を見送りました。しかし今ならわかります。彼が売れなかった理由は、「上手にしゃべること＝売れること」と勘違いしていたのです。

　Ｎ君に足りなかったもの。それは相手の気持ちに寄り添う視点です。もっと相手の言葉を引き出して聞く姿勢を持っていれば、自信を無くすこともなく、会社も辞めずに済んだかもしれません。

　会話力を高めたいときに最適な練習法があります。
　それは相手にしゃべらせることを意識して会話をすることです。実際に私の研修のなかでも行っている方法をご紹介しましょう。
　まず２人一組になってもらい、ＡさんとＢさんに分かれます。そしてＡさんがＢさんをしゃべらせる会話を１分間やってもらうというもの。１分経ったら交代して双方で体験してもらいます。
　普段から相手をしゃべらせるということを意識している人は少ないので、最初は戸惑いますが、すぐに要領をつかんでみなさんうまくできるようになります。つまり普段から無意識にやっていることなのです。もうおわかりですよね、そう質問です。

　相手の言葉を引き出すためには「質問」することです。質問すれば、何かしら答えてくれます。実は会話というのは、この質問と答えでできています。そう考えると、何を話そうかではなくどんなことを聞こうかという思考になってきます。私の研修の狙いもそこです。

　すると次に意識するのは、「どんな質問をすれば答えてくれるのか」という視点になってきます。もっと言うと、「答えやすい質問」や「答えたくなる質問」は何かというように質問の質にこだわるようになります。

　営業だけでなく一般に仕事ができる人には、相手が答えやすい質問のしかたがうまいという共通点があります。そこには自分のしゃべりのうまい下手は関係ありません。質問されて答えるときに、気持ちよさを感じるほど、その質問者に対して好感をおぼえます。仕事ができる人というのは、相手に好感を持たれる人でもあるのです。

今回は「話がうまいだけの人」についてお話でした。
少し残酷なお話でしたが仕事における会話の上手い下手は明確に結果が出てしまいますね。

私は経理なので営業ほど会話力が仕事で求められることはありません。
ですがやはり組織の一員として会話の上手い下手は明確に仕事のしやすさに繋がってきます。
私も相手が気持ちよく話ができる、質問に答えたくなるような会話ができるように精進したいと思います！

では次の記事でまたお会いしましょう！
お疲れ様でした！！